094:豆絞りの手ぬぐい




いよいよ、夏も猛暑日に突入してきました。
暑すぎて、外に出るだけで汗が。。。
そんな時に必要なハンカチ。
ではなく、今回は手ぬぐいに注目してみました。

手ぬぐいと言えば、という程メジャーなこの水玉柄。
誰でも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
豆絞りという、手ぬぐいの代表的な柄です。
私は、伝統的な板締めという染色方法で作られる、
豆絞りの柄がなんとも愛らしくて好きです。

現在は、プリントで染められているものもたくさんありますが、
プリントでは単調で味気なく、魅力がありません。
板締めは、屏風のように畳んだ白い布を
板に挟んで染めていくのですが、
それによって染められた豆絞りは、
一つ一つの丸に違った表情があって、
奥行きが感じられます。
使う度に愛着が湧きますよね。

手ぬぐいは、横一尺、縦が三尺が大体の長さ。
布の端っこは、乾きやすいようにと切りっぱなしになっています。
汚れたりしたら、切っても使えます。
ハンカチは西洋から入ってきたもので、
正方形で周りも縫ってあり、
レースなど装飾を楽しむものでした。
それに対して手ぬぐいは、
日常に使うものだからと、
簡素でも使いやすいものをという
日本の美学が詰め込まれています。
そして、昔は手ぬぐいとして使った後、
おむつにし、その後雑巾に、
最後は燃やして灰にしたものを、
掃除の洗剤がわりに使ったそうです。
究極のエコロジーは、日本に昔からあったのですね。

少し、話がそれましたが、
手ぬぐいには、使っていくうちに染められた部分の色、
そして布地にも味が出てきます。
手染めの豆絞りには、ただ丸が並んでいるだけですが、
心踊る美しさがあります。
そういった、育てる楽しみを感じられるモノと暮らすことって贅沢ですよね。
日々の暮らしの楽しみにも繫がるのではないでしょうか。





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