095:A.P.C QUILT



今回はご存知A.P.C。
ですが、洋服も素敵なのですが、キルティングのシリーズです。
キルティングというと、どうもハワイアンだったり、
カントリーな印象が強いですよね。
なんとなく、もう少しクールなものってないかなと
漠然と思っていたところ、お店で見かけたのがこれでした。
枕カバーだけでなく、ラグなどもあります。
これまでのA.P.Cのコレクションの生地を使って
キルティングにしています。
再利用とゆう意味でも素晴らしい試みですね。
コレクションブランドの布地って毎シーズン余りが出るし
同じ布を次に使うことも少ないと思いますが。
こうやって別の形で提案する活動自体にも共感できます。
以前、シーズンを終えた大量の布地が
トラックに積まれていくのを見て、
心が痛むのと、衝撃を覚えました。

素敵な布地には、
いつの時代も受け継がれる魅力があるはずです。
こうやって組み合わせることで
別の命が吹き込まれるように思います。
また、ありそうでないこのちょっと男らしい
組み合わせも個人的に好きだなと思います。

一つ一つの小さな布地を繋ぎ合わせていく
人間の手間ひま。
そして、組み合わせも同じものはないと思うので、
大量生産にはない魅力があります。
それなりの値段はしますが、それだけの価値があると思います。
なかなか衝動買いとはいきませんが
一生に一度と思えば、お気に入りの一つを見つけ、
毎日お部屋で眺めて幸せな気持ちに包まれるのなら、
いい買い物ではないでしょうか。

買う、買わない、その判断をする時には、
高い、安い、が当然ついてきますが、
それだけでなく、
価格に見合った価値があるものって
良いものだなと思います。


094:豆絞りの手ぬぐい




いよいよ、夏も猛暑日に突入してきました。
暑すぎて、外に出るだけで汗が。。。
そんな時に必要なハンカチ。
ではなく、今回は手ぬぐいに注目してみました。

手ぬぐいと言えば、という程メジャーなこの水玉柄。
誰でも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
豆絞りという、手ぬぐいの代表的な柄です。
私は、伝統的な板締めという染色方法で作られる、
豆絞りの柄がなんとも愛らしくて好きです。

現在は、プリントで染められているものもたくさんありますが、
プリントでは単調で味気なく、魅力がありません。
板締めは、屏風のように畳んだ白い布を
板に挟んで染めていくのですが、
それによって染められた豆絞りは、
一つ一つの丸に違った表情があって、
奥行きが感じられます。
使う度に愛着が湧きますよね。

手ぬぐいは、横一尺、縦が三尺が大体の長さ。
布の端っこは、乾きやすいようにと切りっぱなしになっています。
汚れたりしたら、切っても使えます。
ハンカチは西洋から入ってきたもので、
正方形で周りも縫ってあり、
レースなど装飾を楽しむものでした。
それに対して手ぬぐいは、
日常に使うものだからと、
簡素でも使いやすいものをという
日本の美学が詰め込まれています。
そして、昔は手ぬぐいとして使った後、
おむつにし、その後雑巾に、
最後は燃やして灰にしたものを、
掃除の洗剤がわりに使ったそうです。
究極のエコロジーは、日本に昔からあったのですね。

少し、話がそれましたが、
手ぬぐいには、使っていくうちに染められた部分の色、
そして布地にも味が出てきます。
手染めの豆絞りには、ただ丸が並んでいるだけですが、
心踊る美しさがあります。
そういった、育てる楽しみを感じられるモノと暮らすことって贅沢ですよね。
日々の暮らしの楽しみにも繫がるのではないでしょうか。





093:千鳥酢



いよいよ8月。
夏も本番に差し掛かってきましたね。
夏といえば、さっぱりしたものが食べたくなる季節です。
そんなさっぱりに、酢はかかせない調味料ですよね。

こちらの千鳥酢。
以前から、こだわりスーパー的な場所でよく見かけて
最初はパッケージだけに惹かれていました。
小さいので400円程。
なんとなく、気が引けて
ついつい買うタイミングを逃していました。
先日、給料日についに購入して使ってみたところ。
ツンとした酢の刺激がなく、まろやかで優しい味。
例えるならば、寝心地のよいベッドのような
優しさとでもいいましょうか。

ピクルスを漬けたり。酢の物にしたり。
ドレッシングにしたり。
色々と用途が広がります。
蜂蜜やジュースと割っても美味しそう。

京都の村山造酢という酢の会社で作られていて、
なんと1716年創業(!?)の歴史ある会社。
もともと、友禅染めの色止めとして使うために酢が
必要だったことから作りはじめたようですが、
そもそも食べるためのお酢として作っていたため、
今でも受け継がれているそうです。

酢、醤油、味噌など日本の調味料は
昔から受け継がれてきた伝統ある味。
今はスーパーなどで激安なものが手に入りますが、
こうした昔ながらの製法とシンプルな材料で
変わらないものづくりをされている。
少し高くても、それだけの価値を感じます。
基本的な調味料だからこそ、少しこだわってみる。
毎日の食卓が少し贅沢になり、
心が満たされるのではないでしょうか。

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